羽子板飾りってどんな飾り?
羽子板飾り(はごいたかざり)は、新年の厄除け・無病息災・成長祈願を込めて飾る日本の正月飾りです。もとは正月遊びの「羽根突き」に用いた板が、しだいに装飾性を高め、今では贈り物や記念品としても親しまれています。
意味と由来
- 厄をはね返す:羽根突きで玉を打ち返す所作にちなみ、邪気払い・厄除けの象徴とされます。
- 健やかな成長を祈る:初正月の贈り物として女児に贈られることが多く、健やかな成長や幸福を願います。
- 新年の縁起物:華やかな装飾で新しい年を寿ぎ、暮らしに彩りを添えます。
主な種類
歌舞伎押絵羽子板(かぶきおしえはごいた)
布や紙を立体的に重ねて人物を表現する、最も伝統的な様式。海外への贈り物に人気の歌舞伎を題材にした羽子板飾り。お顔の表情、衣装の金襴・縮緬、髪飾りなどに職人技が光ります。
飾る時期と場所
- 時期:お節句の飾りとしては、年末〜正月にかけて飾るのが一般的。コーポレートギフトなどで縁起物として贈る場合は、通年で飾っても問題ありません。
- 場所:床の間・リビング・玄関・飾り棚など、人目に触れる明るく清潔な場所がおすすめです。
選び方のポイント
- 表情・意匠:押絵の顔立ち、配色、柄取りなど、長く愛せるデザインか。
- 仕立てと素材:金襴・縮緬・絹などの素材感、貼りの丁寧さ、飾りの付け方。
- サイズ感:飾る場所とのバランス。卓上・壁掛け・ケース入りで奥行きも確認。
- 保存性:ケースや額装の有無、付属スタンドの安定性、埃対策。
- 贈答用途:初正月・ご出産祝い・ご新居祝いなど、TPOに合う雰囲気か。
贈り物・記念品として
羽子板飾りは女の子の初正月の贈り物として定番。名入れ札や台札、記念日プレートを添えると、より特別な一品になります。また最近では日本らしい海外へのギフトとしても人気です。
お手入れ・保管のコツ
- やわらかいハタキやブロワーで埃を優しく払う(強い摩擦は避ける)。
- 直射日光・高温多湿を避け、風通しのよい場所で保管。
- 長期保管は不織布や中性紙で包み、除湿剤を併用すると安心。
- 糸のほつれ・装飾の浮きは無理に触らず、お買い上げ店へ相談。
よくある質問(Q&A)
Q. 羽子板はいつから飾り始め、いつ片付ければ良いですか?
A. お節句のかざりとしては、年末の大掃除後から松の内(地域により1月7日または15日頃)までが目安です。記念品として通年飾る場合は、直射日光と湿気に注意しましょう。
Q. 羽子板飾りは女の子のためだけのものですか?
A. 多くは女児の初正月に贈られる飾りですが、厄除けの縁起物として様々な用途でご利用いただいでおります。ご家庭のしきたりや飾る目的に合わせてお選びください。
Q. 保管する場合はケース入りの方が良いですか?
A. 必ずしも必要ではありませんが、埃やキズを防ぎやすい利点があります。出し飾りの場合も、飾り終えたら毛ばたきなどで埃を払い、乾燥した場所に保管すると安心です。