雛人形7段飾り五段目

この段には、三人仕丁(さんにんじちょう)と、桜や橘、紅白梅などの花飾りを置きます。
三人仕丁

三人仕丁は宮中で働く庶民の男性従者で、表情豊かで親しみやすいのが特徴です。
持ち物や装飾は地域によって異なります。




東日本では、左から順に「台傘(だいがさ)」「沓台(くつだい)」「立傘(たてがさ)」などが使われます。台傘は棒の先に傘をつけたもので、武士が雨の日に使います。沓台は天皇の履物を置くための台、立傘は日よけのための傘です。西日本では、ほうき・ちりとり・熊手など掃除道具を持たせる場合もあります。
桜橘(さくら・たちばな)

基本的なスタイルは、満開の桜の木と橘(みかんの木)の対になった飾りです。京都御所に由来し、左に「左近の桜」、右に「右近の橘」として飾られます。
紅白梅(こうはくばい)

紅白梅は七段飾りでは少し珍しいですが、親王飾りなどではよく使われます。紅梅は赤、白梅は白い花を意味し、日本では紅白の組み合わせが縁起が良いとされます。白は清らかさ、赤は魔除けの意味を持ちます。